建立して40年以上たっているとのことで、ご家族のお墓の状態を点検して欲しいとのご依頼です。
そこで職人による現地調査を行ったところ、以下のような状態であることがわかりました。
まず、全体に苔がむしていて石の内部まで根をはっています。
そのため色にムラがあり、日焼けによるまだら模様ができています。
目地にはコンクリートが使用されており、それが割れてしまっています。
そのため、石と石がズレて隙間ができています。
一方、地盤は堅固であったため補強の必要はありませんでした。
しかし古い造りであるため、墓の上部から納骨堂および骨壷の中に水が侵入してたまっていました。
また、ご記名塔が苔や金箔の剥離により見えなくなっています。
修復が困難な場合には新規の建立もお考えであるとのことでしたが、石の変色についてはクリーニングで、その他の部分については原型を活かしたリフォームにより修復が可能であると判断しました。
そこで、納骨堂の排水・換気に配慮したリフォーム案を提案いたしましたところ、M様にご快諾いただき、施工となりました。
まずは専用の薬剤でキレイに磨き、その後に高圧洗浄で苔を根から洗い流します。
最近のお墓の多くは納骨堂の横に扉をつける構造になっているため、上部からの雨水の浸入を防ぐことができます。
しかし、古いお墓は納骨堂の上部からお骨を収める構造になっているものが多いため、どうしても雨水が浸入してしまいます。
M様のお墓も、やはり水がたまりやすい構造でした。
そこでお墓の背部に扉を新設し、さらに新たな換気口を設けることで納骨堂内部に湿気がたまりにくい構造にリフォームいたしました。
石と石のズレも同時に、耐震用接着剤を使用してしっかりと固定します。
最後に御骨壷の水を除去し、お骨の清拭を行って施工完了です!
施 工 期 間 |
クリーニング、リフォーム施工、納骨観音扉取り付けを合わせて3日間
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施 工 料 金 |
約 300,000円
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